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Chelsea Times “Bring Them Back From Trash Cans EP (CD-R)”

2015 (SELF)

RON RON CLOU、Shortcut Miffy!、PENPALS、Noodles、The Playmates・・・UNDER FLOWERやKOGA、Bentenなどのレーベルを中心に発生したジャパニーズ・オルタナ〜インディ・ポップの黄金期。その終わり頃に現れドライブするディストーションギターとグラスゴーへの憧れを武器に1点の曇りなく駆け抜けた素晴らしいバンドが居た。

知る人ぞ知る京都のパワーポップバンド、Chelsea Times。

惜しくも活動を停止していた彼らが2014年「the place we've been looking for」の公開とともに活動を再開。
あの時と同じく、僕らは歓喜した。まるでTeenage Fanclubと同じ空気を吸っているかと錯覚してしまうほど美しいメロディーに。
そしてデモながら12年ぶりの正式作品が届けられた。

ボーカル・ギターの久保は「タイトルの通り「一度は捨てられたはずのものを取り戻す」というのがこのEPのコンセプト」と語る。新たな一歩を踏み出すために、リリースされることなく消えてしまうはずだった曲たちを形にしよう、と。活動停止前に作った曲たちの新録、そして完全に新曲の「Turn」。そう、彼らはまた前に進み始めた。

バンドは生物、彼らが今後どうなるかは全然わからない。でも一つ言えるとしたら、このEPで感じる眩しさと甘酸っぱさは何一つ変わりようがない確かなものってことだ。あの頃のChelsea Timesが大好きだった僕らにとっても、これからこの作品に出会うリスナーにとっても何一つ変わらない。彼らが10年後も奏ででていたら、やっぱりそれもキラキラと眩しく、胸をキューっと締めつけるほど甘酸っぱいんだろう。


エヴァーグリーン、どれほど時を経ても色褪せない。
この言葉をChelsea Timesの復活に贈りたい。