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Chumped “Chumped”

2013(Anchorless)

ラウドなギターを鳴らすキュートな女の子に、こんなにも心ひかれるのは何故だろう。そして舌っ足らずな少女的ヴォーカルとラウドでエモーショナルなバンドサウンドという、乖離しているように思える二つの音の相性がこんなにも良いのはなぜだろう。こんなことを書くと女性蔑視だと言われるかもしれないが、きっと、パワーの面で男には及ばない女の子が、それでも一生懸命歌っている、ということにエモーションを感じ、心を動かされるのかもしれない。

ChumpedはNYのブルックリンから登場した4人組ポップパンクバンド。紅一点ヴォーカルのAnikaを中心に、Candy HeartsやSpecial Thanksのような舌っ足らずでキュートなガールズポップパンクが魅力の新人だ。本作は今年2013年の10月にリリースされた、彼らにとってデビュー作となるセルフタイトルEPとなる。

男ばかりのメンバー3人に囲まれ、歌うAnikaは女性の平均的な身長からしてもかなり小柄だ。それでも、男どもに負けじとムスタングをかき鳴らしながら、キュートな顔でエモーショナルに歌う彼女には、思わず感情移入させられるエモーショナルさがある。そして、初期New Found Gloryのポップパンクさ、さらにGet Up Kidsあたりの90年代的ラウドなパッションを感じさせるディスト―ションサウンドで彼女をサポートするDan、Doug、Drewの3人。この二つのギャップにこそ、Chumpedの音楽が我々の心を掴む「ひたむきでソリッドな勢い」があるように思える。



1. Union Square
2. Someday
3. Something About Lemons
4. Eleanor
5. Let Him Lie
6. Dear Emily Dickinson