• HOME
  • >REVIEW
  • >The Charlie Watts Riots “A Break in the Weather”

BUY

このエントリーをはてなブックマークに追加

The Charlie Watts Riots “A Break in the Weather”

2013 (SELF) POWERPOP of the month

揃いのスーツに身を包み、無精ひげにしかめっ面。
The Charlie Watts Riotsはお世辞にも若いとは言えない…というか、この際はっきり言ってしまおう。中年であると。
しかし、そこらの若手バンドがなよなよとしたノスタルジック全開のポップに走るのを横目に、このおっさんたちはディスト―ションサウンドを豪快に響かせる。ひょっとしたら彼らこそ、本物の“パワー”ポップ復権のカギとなるかもしれない。

ニューヨークを中心に活動するラウドパワーポップバンドThe Charlie Watts RiotsはJoe(Drums)、Fancy(Guitar/Vocal)Pauley(Bass/Vocal)からなる3ピースバンド。
2013年9月にリリースとなったばかりのニュー・アルバム『A Break in the Weather』は、Foo FightersやDeftones、Rush、Ashなど数々のラウドロックバンドを手掛け、3度のグラミー賞受賞も果たした鬼才Nick Raskulineczをミックスエンジニアとして迎えて制作された。

冒頭から爆音全開のギターリフが炸裂しつつも、ロックンロールの軽快さとスイング感が絶妙にマッチするリードトラック「Bottom」では、初期Foo Fightersのようなグランジとパワーポップをミックスさせた豪快さが爽快だし、60's的キャッチーさを爆音ディスト―ション・ギターで疾走させる「Curtains」、ロマンチックなオルガンに絡むコーラスワークが美しいスロー・ナンバー「Destroyed」、ロックンロール全開でダンサブルなショートチューン「Metal」など、パワフルなギターサウンドを芯に据えた、骨太なロックンロール/パワーポップを聴かせる。

「若いモンに任しちゃおけねぇ!」と江戸っ子調に言ったかどうかは知らないが、一本筋の通ったしかめっ面の親父たちが、揃いのスーツで鳴らすロックンロールに、MP3世代のキッズも、レコード世代のお父さんたちも胸を高まらせずにはいられないだろう。



The Charlie Watts Riots / Break In The Weather
1,575円(税込)

<トラックリスト>
1. Bottom
2. Curtains
3. Luanne
4. When You’re Around
5. Caveman Town
6. Omaha
7. No Idea
8. Destroyed
9. Metal
10. The More that You Change
11. The Band that Killed Disco (Bonus Track)