このエントリーをはてなブックマークに追加

Bleu "To Hell With You"

2013(SELF)

来日公演を経て、ニュー・アルバム作成中との噂を聞いてからずいぶん長ーいこと待たされてやっと届いた本作。いろんな意味で問題作である。
アルバム前半は壮大なストリングスとシンセを多用しミドル〜スローテンポの曲が多くて、音は派手なんだけど地味な印象。ライブでもすでにプレイしていた「To Hell With You」はさすがに当時から素晴らしく良曲な予感はしていたものの、正直に書くと何だかハズレだなぁというのが最初の感想。そんな中、悶々と聴き進めながら、一体自分はブル兄に何を期待していたんだろうと考えた。Redheadの頃の王道パワーポップなんだろうか、それともLEOのような変態オタク職人ソングなんだろうか…。

すると後半、恐らくはB面1曲目「Grasping At Straws」がガツンと来た!Jellyfish以上に変態ポップソングなのである。続く「Bottom Of My Heart」にいたってはもうBleu史上でも上位に来るほどの名曲ではないか。打ち込み全開のエレクトロタッチは変わらないのだが、スイッチが入った感じのしっくり感。iTunesに取り込んだりせずにCDプレーヤーで聴いてて良かった。

やはりブル兄はブル兄であった。

とはいえ、バラード一つとっても『Four/Besides』期とも完全に別物。皆さんがどう思うかが楽しみではある。前半の曲なんかTaylor Swiftとかが歌ったら大ヒットしそうな気がする…。

<ワタナベオサム>



<トラックリスト>
1. Overture
2. To Hell With You 04:48
3. All Downhill From Here 03:44
4. In My Own Little World
5. Merry-Go-Round
6. I Have To Have You
7. It's Not Over ('Til It's Over And Done)
8. Grasping At Straws
9. The Bottom Of My Heart (feat. Alexz Johnson)
10. Endwell (feat. Justin Tranter & Mike Taylor)
11. Odd Future (feat. Robyn Troup)
12. Won't Make It Out Alive