BUY

このエントリーをはてなブックマークに追加

Homepage “Homepage”

2008 (SELF) ¥945(tax in)

結成後間もないリリースだったこともあり、まだまだ相当に荒削りなサウンド、身も蓋もなく言ってしまえば下手くそである。リズムはヨレるし、ピッチも怪しい、サウンドも薄っぺらい。そのくせに、楽曲の下地となっているのはエモ~ポップパンク的アレンジ。この一見どうしようもないギャップを埋めているのは紅一点ヴォーカル、Katyaの抜群にバランス感覚に優れたメロディセンスとその声質だろう。

普通にやろうとすれば時代遅れの暑苦しい楽曲になってしまうところを、彼女の歌声が絶妙な脱力感でコントロールしている。

New Found GloryやBlink-182に代表されるエモ~ポップパンク直系の楽曲を、ギターとドラムのパワフルなアレンジがドラマティックに展開させていくが、フックとなるのはチープなサウンドのシンセ・リフ、そしてなによりもKatyaの歌だ。舌っ足らずで少女っぽさがまだ残る彼女の歌声はHelen Love的バブルガムなキュートさも孕みつつ、飄々としていてどこか非現実感が漂う。このバックサウンドのパワー感とメイン・メロディの脱力/浮遊感というミスマッチ具合が独特の浮遊感とノスタルジーを演出しているお陰で、このEPはロック・ソングのマッチョイズムを回避しポップ・ソングの透き通るような輝きを獲得することができたのだろう。



Homepage / Homepage
945円(税込)

<トラックリスト>
01. A Mess
02. Hellogoodbye
03. Pancake
04. In a Memory
05. Piano Song